『しらぎく花札』でのむし。
『しらぎく花札』でプレイ出来るむしについて。
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『しらぎくモバイル花札』でのむしについては別記事をご覧ください。
- むしはフィーチャフォン向け『しらぎくモバイル花札』Flash 版でもプレイ出来ます。
むしの概要。
むしは、主に関西方面で遊ばれている二人打ちの花札ゲームです。
通常の花札から六月(牡丹)と七月(萩)を除いた四十枚を用いてプレイするのが特徴です。
- 関西ではこの四十枚のセットをむし札として発売しているそうです。
柳のカス札を鬼札(化札)として特別な効力を与えているのがもう一つの特徴です。
一局の流れ。
むしは、取り札の点数を相手より高くするゲームです。
一局は常に双方が手札を出し終えるまで行われ、出来役が出来る事で一局を途中で終了させる事はありません。
一局終了時に取札の点数と、出来役がある場合はそれも合わせて精算します。
尚、牡丹と萩を除いた四十枚でプレイするため、点数の総計は 230点となります。
従って、115点より高くなるようにするのが目標となります。
一試合の長さ。
『しらぎく花札』では十二局を以て一試合としておりますが、半ドン(六局)を以て一試合とする事も出来ます。
- 一試合の局数は、対局環境設定の一試合の局数の項目で変更出来ます。
鬼札の扱い方。
鬼札とは。
鬼札とは、むしに於ける柳のカス札で、柳以外の任意の札の代わりに使える札です。
- 柳札としては使えないため、通常の柳札は三枚しかない事となります。従って、柳札には幾つかの例外が生じます。
但し、場札, 山札或いは手札のどれに在るかで、その扱い方が異なってきます。
鬼札が場札に在る場合。
鬼札が場札に在る場合、その状況を鬼付きの場と呼びます。
場に在る鬼札は、手札で合せ取る事は出来ず、必ず山札からめくった柳以外の札で合せ取らなければなりません。
仮にめくった札が他の場札と合せられる場合であっても、鬼付きの場ではめくり札が柳でない限りは鬼札と合せなければなりません。
尚、めくった札が柳の場合は場に他の柳札があればそれと合せられ、そうでなければ場に捨てる事となります。
いずれにしても、めくった札が柳であれば、鬼付きの場は継続される事となります。
鬼札が山札に在る場合。
鬼札が山札に在る場合、誰かがそれをめくる事となります。
めくり札が鬼札の場合は、場にある札は柳でない限りどの札とも合わせ取る事が出来ます。
- 『しらぎく花札』の場合は、柳札以外の全ての場札が点滅しますので、お好きな札をクリック/タップしてください。
場に柳以外の取れる札が残っていない場合は、場に捨てて以後鬼付きの場となります。
例外:鬼札が山札の最後の一枚となった場合。(平成22年 8月10日 更新)
鬼札が山札の一番下(なめ)に在った場合、以下のいずれかの状態になっている筈です。
- 場には他の柳札が一枚だけ残っている
- 既に柳札を三枚一組で取られていて、場には取れる札が無い
前者の場合は、この場合に限り鬼札と柳札で合せ取る事が出来ます。
一方、後者の場合は、一旦場に出して、精算時に柳札を三枚取った者の取り分となります。
鬼札が手札に在る場合。
鬼札が手札に在る場合、それは好きなときに柳以外の好きな札と合せるのに使えます。
- 『しらぎく花札』の場合は、柳札以外の全ての場札が点滅しますので、お好きな札をクリック/タップしてください。
精算時の扱い。
一局終了時の点数精算に於いて、以下のように扱います。
- 柳札の残り一枚
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柳札はカス札が鬼札となって合せられなくなるため、例外の場合を除いて最終的に一枚残る事となります。
この一枚は、他の柳札のペアを取った者の取り分となります。
- このため、柳札を一組獲れば、無条件で三十五点を獲る事となります。従って、柳札が場に出たら最優先で獲りに行くのは、むしでの定石の一つと言えます。
- 鬼札で合せ取られた月の残り一枚
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鬼札と合せ取られた月も、その影響で一枚残される事となります。
この一枚は、鬼札で合せ取った者の取り分となります。
- このため、二十点札或いは役札とその影札(同じ月のカス札など、重要な札と合わせられる札)の二枚が残っている月に対しては、敢えて影札を鬼札で合せ獲ると言う定石も考えられます。
鬼札に伴う特約。
この項目は、いずれも参考文献には記述がなかったのですが、あり得る状況を想定して制作者が判断したものです。
鬼札を場に三枚出ている月の札と合せる場合。
通常、場に三枚出ている月の札は、残りの一枚(ヒコ札)で一括して合せ取る事が出来ます。
鬼札をそのヒコ札の代わりとして合せた場合も、当然三枚をまとめて取る事が出来ます。
カス以外の柳札が三枚出ている場合。
柳札はカス札が鬼札となるため、実質三枚となります。
初めに配った場札に、カス札以外の柳札が三枚とも出ている場合は、通常の同じ月の札が四枚とも出ている場合と同様、開局時に親が三枚とも取るものとします。
カス以外の柳札が二枚出ている場合。
上述の通り、柳札は実質三枚となるため、カス以外の三枚のうち二枚が場に出ている場合は、残りのカスでない一枚で双方とも合せ取る事が出来ます。
むしでの出来役。
むしの出来役は以下の四つのみです。
- 五光(三十点)
- 二十点札五種を全て揃えたものです。
- 三光(二十五点)
- 松に鶴(一月の二十点札), 梅に鶯(二月の十点札), 及び桜に幕(三月の二十点札)の三枚を揃えたもので、いわゆる表菅原です。
- 藤シマ(十点)
- 藤を四枚とも揃えたものです。
- 桐シマ(十点)
- 桐を四枚とも揃えたものです。
尚、これらの出来役は完成時に宣言する必要はなく、一局終了時の点数精算の際に加味する事となります。
むしに関する、よくあるご質問。
むしには牡丹と萩がない?
はい、むしには萩と牡丹はありません。
むしは、これらの八枚を除いた四十枚でプレイします。
- 関西では、むし札と呼ばれる専用のセットとして発売されているそうです。
柳のカス札について、おかしな反応をするが? (平成22年 7月 29日 更新)
むしでは、柳の一点札は鬼札と呼ばれ、柳以外の任意の札の代わりとして使える事となっております。
また、場に鬼札がある場合は手札と合せられず、柳以外のめくり札と合せ獲る事とされております。
このルールのため、柳の一点札は他の札と違った挙動となります。
最後に札が一、二枚余ってしまうが?
むしでは、柳の一点札を鬼札とした影響で、一局終了時には柳札と他の月の札が余る事になります。
- 但し、纏めて獲った場合などに余りが出ない場合もあります。
これらの余り札は、ルールでどちらのものとなるかが決められております。
このため、余った札は自動的に獲るべき側の取り札として扱われます。
- むしは、サシ(二人打ちゲーム)では珍しく死札(一局で使われない札)が一切ありません。
むしでのスコアの計算方法は?
むしでは、使用する札の得点の合計が230点となるため、その半分の115点を越えたときにプラスの点数となります。
加えて、自他にむしの出来役があれば、その分点数が加減されます。
その結果プラスとなった場合がプレイヤの勝ちと言う事になります。
むしには赤短, 青短, 猪鹿蝶とかはないのか?
ありません。
特に青短と猪鹿蝶は、むし札に牡丹と萩がないため、不可能です。
- むしの出来役は五光, 三光(表菅原), 藤シマ及び桐シマの四つしかありません。