しらぎく花札』でのはちはち。

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※ここに『しらぎく花札』での「はちはち」プレイ画面が表示されます。

しらぎく花札』でプレイ出来るはちはちについて。

はちはちの概要。

はちはちは、花札ゲームの最高峰とされている三人打ちの花札ゲームです。

花合わせこいこいに較べるとルールが極めて複雑になっている事もあって、敬遠される事も多いようですが、『しらぎく花札』でも導入したものです。

一局の流れ。

はちはちは、花合わせこいこいなどの要素を一通り揃えたゲームとなっております。

具体的には、以下のような流れになります。

  1. 札を配った後、手役を公開して、役代を受取る。
  2. 一局を開始。誰かが出来役を完成させたら、そこで役代を収受するが、出来役を作った者は更に多くの出来役を目指して継続(「下げ」宣言)をする事も出来る。
  3. 出来役が出来ず(或いは出来ても継続した結果役が増えず)に一局を終えた場合は、特別な出来役があればそれの収受を行い、そうでなければ獲った札の点数を精算する。

配札は、通常の三人打ち花札と同様手札が七枚、場札が六枚となります。

ちなみに、はちはちは三人以上七人まででプレイ出来るルールとされており、四人以上が参加する場合は一局毎に全員に札を配って手の良し悪しで降りる人を募り、それでも四人以上残ったら親から三人のみが一局に入れると言うようにして人数調整を行う事としております。

  • しらぎく花札』では常時三人としているため、このルールは適用されません。
  • 尚、七人参加の場合は予備の白札を入れて札を配り、白札を掴んだ者は無条件で失格となるようにします。

一試合の長さ。

しらぎく花札』では十二局を以て一試合としておりますが、半ドン(六局)を以て一試合とする事も出来ます。

加えて、『しらぎく花札』では延長戦の有無をルール選択で選択する事も出来ます。

点数の扱いについて。

はちはちでは、十二点を一貫とし、これを主な単位とします。

通常、一試合開始時に参加者にそれぞれ五貫(六十点)ずつの点数を配ります。

  • この点数を表わすチップ類を貫木(かんぎ)と言います。しらぎく花札では点数を和数字で表示するため、貫木のようなものは登場しません。

しらぎく花札』では行っておりませんが、萩の局(第七局)以降は原点が十貫に引上げられます。

従って、はちはちでは「五貫持ち十貫返し」となります。

尚、途中で配られた五貫を全部失ってしまった場合は、他者から五貫を借りる事となります。

借りた場合、その目印として改貫札と呼ばれるものを併せて受け取り、桐の局(第十二局)終了時の精算時にその本数分スコアから差引く形となります。

  • 但し、しらぎく花札では負の数をで表わすため、このアイテムも登場する事はありません。

場について。

一局毎の配札での場札の状況に依り、"場のレート"が定められます。

この"レート"は、手役, 出来役, 札の点数などその局内の全ての点数の収受に適用されます。

小場(一倍)
場札に二十点札が一枚もない状態。
大場(二倍)
場札に松, 桜または芒の二十点札がある状態。二枚以上ある場合は次局も自動的に大場となります(二代縛り)。
絶場(ぜつ)(四倍)
場札に柳または桐の二十点札がある状態。両方ある場合は次局も自動的に絶場となります(二代縛り)。

尚、『しらぎく花札』では、大場と絶場の双方の条件が重なった場合には、絶場の方を優先しております。

特に、二代縛りに依り大場となった局の場札が絶場の条件を満たした場合は、絶場の方を優先する事とします。

  • この辺りは参考文献には記述が全くありませんでしたが、制作者の判断でこのようにしております。

以下、特に断りが無い場合は全て小場で収受される点数とします。いずれの場合も、大場であれば二倍付け、絶場であれば四倍付けとなります。

最終局での二代縛りに伴う延長戦について。

最終局で二代縛りが発生した場合は、延長戦を行う事としているルールもあります。

この場合、延長戦でも二代縛りとなった場合は、更に延長する事となります。

延長戦は十二局を一試合とする場合は越年の局(第十三局)としますが、半ドン(六局)制の場合は萩の局(第七局)となります。

しらぎく花札』では、ルール選択で越年の有無を可能にしております。

手役について。

手役は以下の通りです。

手役代を得るには、役ごとに指定された札を公開しなければなりません。

また、手役代を受け取る事に依り手の内を知らせた状態で一局に入る事になりますが、しらぎく花札では、手役を流す(辞退する)事は出来ません。

  • 手役のうち、カス札とされるものは、全て一点札の他に柳札も含まれます。つまり、手役の構成要素としては、柳札は点数に拘らずカス札と見なされます
  • 二つの手役が重複する事もあります。この場合は該当する条件に合う札は全て公開する事となります。
三本(さんぼん)(二貫)

配られた手札に、同じ月の札が三枚入っている場合。

この場合、手役宣言時に該当する三枚を公開します。

立三本(たてさんぼん)(二貫)

三本のうち、特に藤, 菖蒲, 萩, または桐の一点札三枚の場合は立三本と呼んで、更に高くなります。

やはり、この場合も手役宣言時に該当する三枚を公開します。

(あか)(二貫)

手札が五点札(短冊)二枚以上と、それ以外は全てカス札(一点札または柳札)の場合。

カス札のみを全部公開します(短冊部分は見せない)。

  • 三枚以上では成り立たないとしているところもあるようですが、しらぎく花札では三枚以上でも赤が成立します。
  • この役には抜け役増しが適用されます。
短一(たんいち)(三貫)

手札が五点札(短冊)一枚と、それ以外は全てカス札(一点札または柳札)の場合。

カス札のみを全部公開します(短冊札は見せない)。

十一(といち)(三貫)

手札が十点札一枚と、それ以外は全てカス札(一点札または柳札)の場合。

カス札のみを全部公開します(十点札は見せない)。

光一(ぴかいち)(四貫)

手札が二十点札一枚と、それ以外は全てカス札(一点札または柳札)の場合。

カス札のみを全部公開します(二十点札は見せない)。

からす(四貫)

手札が七枚全てがカス札(一点札または柳札)の場合。

手札を全部公開します。

喰付(くっつき)(四貫)

手札に同じ月の二枚が三組入っている場合。

該当する六枚を公開します。

手四(てし)(六貫)

手札に同じ月が四枚とも入っている場合。

該当する四枚を公開します。

はねけん(七貫)

手札が同じ月三枚組と、二枚組二組で構成されている場合。

この場合は七枚全部を公開します。

一二四(いちにし)(八貫)

手札のうち六枚が同じ月四枚, 同じ月二枚組で構成されている場合。

この場合は残りの一枚を含めた七枚全部を公開します。

四三(しそう)(二十貫)

手札が同じ月四枚と同じ月三枚組で構成されている場合。

この場合は七枚全部を公開します。

  • 尚、一部ではこの役が出来ている場合、その手役の収受を以って一試合を終了とすると言うところがあるそうですが、しらぎく花札にはそのような扱いはありません(更に場所に依っては、四三で上がると死ぬと言われているとか、或いは四三が出た場合にはその際に用いた花札を焼いて供養するところもあるとか)。

三本役の飛込について。

三本及び立三本に該当する三枚の札に、もう一枚を加えた四枚を取り札にして一局を終了出来た場合を飛込と呼び、改めて両者から一貫ずつを受取れます

但し、その残りの一枚を誰かが持っていて、それを捨てて取られて飛込させた場合は、二人分の飛込代(二貫)を一人で責任払いしなければなりません。

抜け役増しについて。

, 短一, 十一及びからすで、取札の点数が八十九点以上に達した場合(抜けた場合)は、一局終了時に改めて一貫ずつを受取れます

手役の吹消しについて。

一局終了時に成立する出来役が成立した場合、手役は全て無効となります(吹消し)。

出来役で手役が吹消しとなった場合、開局時に受取った手役代は全額返還しなければなりません

出来役が出来た場合。

はちはちでは、一局途中で出来役が出来た場合、その時点で出来役代を収受します。

そして、更に新たな出来役が狙えそうだと判断した場合は、一局を継続する「下げ」宣言をする事が出来ます。

尚、役が増えた場合は改めてその役代を収受する事となります。

つまり、初めに四光を完成させたら、その際に両者からそれぞれ十貫を受け取りますが、更に「下げ」て五光を完成させた場合、四光との差額(二貫)ではなく五光の点数である十二貫を改めて両者から受け取る事となります。

「下げ」に伴う責任。

「下げ」宣言をした場合、必ず新たな役を完成させなければなりません

  • 新たな役を完成出来ずに一局が終わってしまった場合
  • 新たな役を完成させる前に他者に別の役を作られてしまった場合

には、受取った役代の半額を両者に返還しなければなりません

また、「下げ」宣言後に他者に出来役を作られてしまった場合、その役代は先に「下げた」者が二人分を一人で責任払いしなければなりません

  • 「下げ」は宣言後に何時でもキャンセルする事が出来るとしているところがあるようですが(キャンセルの場合も"半額返し"は逃れられない)、『しらぎく花札』では「下げ」のキャンセルは出来ません。

しらぎく花札』での「下げ」。

しらぎく花札』の場合は、プレイヤが出来役を完成させたら、下げるか否かをお伺いします。

  • 下げたい(継続したい)場合ははい
  • 上がりたい(打切りたい)場合はいいえ

をクリック/タップしてください。

但し、『しらぎく花札』では一局中一人だけが「下げ」を宣言出来るものとしております。

従って、誰かが先に出来役を完成させて「下げ」を宣言した状況では、後から出来役を完成させても「下げ」を宣言する事は出来ません

  • この場合、後から出来役を完成させた方の「上がり」となります。

はちはちでの出来役。

しらぎく花札』では、以下の役を採用しております。

五光(十二貫)
二十点札を五種とも揃えたもの。
四光(十貫)

二十点札五種のうち、柳以外の四種を揃えたもの。

  • この役には法度が適用されます。
七短(十貫)

五点札のうち、柳以外のなかから七枚を揃えたもの。

  • しらぎく花札では、超過分については特に考慮しません。
赤短(七貫)

松のあかよろし(一月の五点札), 梅のあかよろし(二月の五点札), 及び桜のみよしの(三月の五点札)の三種を集めたもの。

  • この役には法度が適用されます。
青短(七貫)

牡丹の青短(六月の五点札), 菊の青短(九月の五点札), 及び紅葉の青短(十月の五点札)の三種を集めたもの。

  • この役には法度が適用されます。

また、『しらぎく花札』では、以下の役の採否も選択出来ます。

猪鹿蝶(七貫)

萩に猪(七月の十点札), 紅葉に鹿(十月の十点札), 及び牡丹に蝶(六月の十点札)の三種を集めたもの。

  • この役には法度が適用されます。

法度について。

法度(はっと)とは、

に関して適用される罰則です。

  • 出来役の場合はあと一枚で役が完成する状況での最後の一枚
  • 三本飛込の場合は当該月の最後の一枚

を持っている者は、他に切札がある状況でそれを切って役を完成させてしまうと、二人分の役代を一人で責任払いしなければならなくなります

但し、手の中の最後の一枚を切って取られた場合は責任は生じません。

一局終了時に成立する出来役。

以下の出来役は、一局終了時に成立するものです。

二八(ふたはち)(十貫)
一局終了時に、取り札の点数の合計が百六十八点以上になった場合。超過分は一点毎に一貫増し。
総八(そうはち)(十貫)
一局終了時に、取り札の点数の合計が三人とも八十八点になっていた場合は、無条件で親の勝ち。
素十六(すじろく)(十二貫)
一局終了時に、一点札と柳札を合せて十六枚以上取っていた場合。超過分は一枚毎に二貫増し。

尚、これらの出来役が成立した場合、その局の開始時に収受した手役吹消し、すなわち無効となってしまい、受取った手役代は全て返還しなければならなくなります。勿論、抜け役飛込も無効です。

一局終了時の点数計算の流れ。

一局終了時には以下のように点数計算を行います。

誰かが出来役を完成させていて「下げ」ていたにも拘らず役を増やせずに一局終了となった場合
該当する者は点数計算に先立って、受取った役代を半額返ししなければなりません。
一局終了時に成立する出来役が成立した場合
  1. その出来役の点数の収受を行うとともに、
  2. 開局時に手役を宣言した者がいた場合はその手役は全て吹消しとなるため、手役代を全額払い戻す事となります。

尚、出来役があるため、この後の取り札の点数計算は行われません。

取り札の点数計算

一局終了時に成立する出来役が成立しなかった場合は、取り札の点数を計算し、八十八点を差引いた点数が各者の点数となります。

  • 勿論、実際には場の"レート"を乗じたうえで、貫単位に換算(十二点が一貫)されたものとなります。

抜け役飛込が成立していれば、それらの追加役代も併せて収受されます。

一試合終了時のスコアの計算。

最終局終了時には以下のようにスコア計算を行います。

  • 延長戦となった場合は、延長戦終了時にスコア計算を行います。
  1. 点数から原点(十貫)差引きます。
  2. 点単位は五捨六入で貫単位に纏めます。すなわち五点以下は切り捨て、六点以上を一貫に切り上げます。
  3. この結果貫数が最も高かった者がその試合の優勝者となります。尚、同点の場合は両者優勝となります。
  4. 優勝者は他の参加者から吟味(ぎんみ)を受取ります。最終的にはこの吟味のやりとりのみがその試合でのスコアと言う事になります。

ここで、吟味とは以下の公式で得られるスコアです。

  • 優勝者の貫数+ 5×参加者数

しらぎく花札』は三人制なので、

  • 優勝者の貫数+ 15

が吟味となります。

同点優勝の場合は、このスコアを優勝者以外が双方に支払う事となります。

例えば、二人が七貫で優勝した場合は、残りの一人はそれぞれに 7+15=22ポイントずつを吟味として払う事となります。