しらぎく花札』でのおいちょかぶ。

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※ここに『しらぎく花札』での「おいちょかぶ」プレイ画面が表示されます。

しらぎく花札』でプレイ出来るおいちょかぶについて。

おいちょかぶの概要。

おいちょかぶは、花札の中で最も人気があると言われているゲームの一つです。

おいちょかぶも他のゲーム同様、ポピュラーであるが故に、ローカルルールが多数あるようです。

今回の実装では、そこまでは深く対応出来ませんでした。

おいちょかぶとはどのようなゲームか。

おいちょかぶは、一人の"親"に対し一人以上の"子"が同時に対戦します。

対戦は、親の手札と、子が四列の中から一列以上撰んだ場札の列とで数位を比較すると言うものです。

  • 子は複数列を撰んだ場合、各列毎に親と勝負します。

親の手札も子が撰ぶ場札の列も、二枚または三枚からなり、これらを構成する札の数位の合計の下一桁が九に近い方が勝ちとなります。

一局の流れ。

以下、デフォルトのルール設定での流れを解説しております。

しらぎく花札』ではルール設定の一部は変更が可能で、その場合には、一部異なった流れとなります。

  1. 蒔き札…先ず、蒔き札を子に配ります。

    蒔き札とは、ゲームには直接使用しないものの、戦略の目安として用いられる公開札です。子一人につき一枚ずつ配ります。

  2. 一枚目の場札…続いて、四列に一枚ずつ場札を配ります。

    子は、その中から有利そうな列を一列以上撰んで点数を張ります。

    但し、これには胴前と言う制限がありますので、それには従わなければなりません。

    • しらぎく花札』では、場札として配られた四枚のうち、賭けたいと思った列の札をクリック/タップすると、その列に一点が張られるようになります。
  3. 親の一枚目の手札…その後、親は自分の手札を一枚取ります(この時点では親も見る事は出来ない)。
  4. 二枚目の場札…それから、場にある四列に、もう一枚ずつ札を加えます。

    このとき、誰かが張っている列の札は伏せて配らなくてはなりません(誰も賭けていない列への札は公開してよい)。

  5. 子に依る二枚の場札の確認…新たな札が配られたら、その列に賭けている子はその札を親に見えないようにめくって初めに配られた場札の数位と合せた値を記憶しておきます。

    このとき、絶対に伏せた二枚目の札を親に見えるようにしたり、数位を声に出してはいけません。

  6. 三枚目の場札の請求…その数位では不利と判断したら、こい!と宣言してもう一枚を要求出来ます。

    逆に二枚で充分と判断したら、シモ!と宣言してもう一枚は不要だと宣言します。

    但し、この請求の可否については別に制約があるので、それに従わなければなりません。

  7. 親の二枚目の手札と三枚目…親は子から請求された三枚目を公開して配ったら、今度は自分の手札を見て、もう一枚を引きます。

    手札の数位が不満であれば、やはり三枚目をめくる事も出来ます。

    これも場札同様の制約が課せられます。

  8. 最終的な勝負…以上の手続きを終えたら、親が手を開いて数位を宣言します。

    その後子は順番に自分が賭けた列の伏せてある二枚目の札を開いて、自分の列の数位を宣言し、親より大きな数位であれば賭けた点数と同じ点数を親からもらえます。

    同点の場合は親の勝ちとなります。

一局に於ける注釈と制約事項。

一局の流れに於いて、以下の制約などがあります。

札の配り方。

親は場札などを配ったり、自分の手札を取る際には、原則として山札の一番上の札を取ります。

しかし、唯一の例外として、親の手札の一枚目に限り、以下の三つの中から撰べます。

山札の一番上の札
つまり、通常通りの取り方となります。
三丁嫌い(上から四番目の札)
山札の一番上の札の一番上から四枚目の札を三丁嫌いと呼び、これを代りに取る事も出来ます。
なめ(一番下の札)
山札の一番下の札をなめと呼び、これを代りに取る事も出来ます。

但し、これはあくまでも親の一枚目に限り認められているもので、親でも二枚目以降は必ず山札の一番上の札を取る必要があります。

  • しらぎく花札』では、プレイヤが親の場合は山札からどれを取るかを訊いてきますので、点滅している山札の中から一枚をクリック/タップしてください。

胴前について。

胴前とは、子が場に張る際の全員の賭け数の合計の上限の事です。

一人一人への上限ではなく、全員のを合せての上限となる事に注意してください。

例えば、誰かが胴前目一杯の点数を張ってしまうと、後に待っている子は張りたくても張る事さえ出来なくなってしまいます。

  • しらぎく花札では、子は二人しかいないので、胴前は十点に固定しております。
  • 尚、独りで胴前目一杯の点数を張る行為は反則とはなっておりませんが、当然張れなくなった方の心象を害する事になるでしょう。ですから、そのような真似はやめておきましょう。

三枚目に関する制約について。

子が場札の三枚目を請求する場合、或いは親が三枚目の手札を取る場合、以下の条件を厳守しなければなりません。

シチケン引き無し
二枚の札の数位の合計の下一桁が七以上の場合は、三枚目を取る事が出来ません。
サンタは引き
逆に二枚の札の数位の合計の下一桁が三以下の場合は、必ず三枚目を取らなくてはなりません。

従って、取るか否かを判断出来るのは、二枚の札の数位の合計の下一桁が四, 五または六のいずれかの場合に限られる事となります。

  • 蛇足ですが、おいちょかぶには思案ロッポと言う言葉があります。二枚の数位の合計の下一桁が六と言うのは微妙な数位で、巧く三枚目を引いてカブに出来る可能性も高ければ、三枚目が裏目に出て却って数位を下げてしまう恐れも大きいのです。このため、三枚目を取るか否かについて、直感や決断力を最も強く求められる場面と言う事でこのような言葉が生まれたのです。

数位と役について。

おいちょかぶでは、数位について独特の呼称を用いております。

また、通常は親と子で数位を比較しあうのですが、数位に拘らず親の勝ちとなる親の特権役や、作った方は三倍の点数をもらえる特殊な役もあります。

おいちょかぶでの数位の呼び方。

おいちょかぶでは、二枚または三枚ある札の数位の合計の下一桁で勝負します。

このとき、各数位は以下のような呼び方をします。

  • 但し、地方や地域に依っては方言もあります。
  • 零 … ブタ
  • 一 … ピン
  • 二 … ニゾウ
  • 三 … サンタ
  • 四 … ヨツヤ
  • 五 … ゴケ
  • 六 … ロッポ
  • 七 … シチケン
  • 八 … オイチョ
  • 九 … カブ

勝負は、なるべくカブに近づける事、すなわち下一桁の数位を出来る限り大きくする事となります。

親の特権となっている役。

以下の役は、親に限り有効な役です。

四一(シッピン)

親の手札の一枚目が四で、二枚目が一の場合です。

三枚目の手札を取った場合は無効です。

  • しらぎく花札では、四一が成立している場合には三枚目を取らせないようにします。

また、順序が逆でもいけません。

  • 一部では、

    • 親ではなく子での特権役としている
    • 四と一の順序を問わない(一が先に来ても成立する)

    としているルールもあるようです。しらぎく花札ではルール選択画面で選択が出来るようにしております。

九一(クッピン)

親の手札の一枚目が九で、二枚目が一の場合です。

通常、この二枚ではブタとなるため、サンタは引きの決まりに依り三枚目を引く必要があるのですが、これ自体が役のため三枚目を引く必要はありません。

三枚目の手札を取った場合は無効となってしまいます。

  • しらぎく花札では、九一が成立している場合には三枚目を取らせないようにします。

また、順序が逆でもいけません。

  • 一部では、

    • 九と一の順序を問わない(一が先に来ても成立する)

    としているルールもあるようです。

    しらぎく花札』では、ルール選択画面で選択が出来るようにしております。

いずれの役も子のカブよりも強く、依って親の総取りとも呼ばれます。

子でも有効な特殊役。

以下の役は、親子に拘らず有効な役です。

アラシ

同じ数位の札を三枚揃えた場合です。

三枚目を取っていない場合は勿論不成立です。

アラシとなった場合は、相手から通常の三倍の点数を取る事が出来ます。

尚、親子の両者がアラシとなった場合は、その三枚の数位を通常の手同様に比較して決着を付けます。

また、この役は親の特権となっている役より強い役となっております。

尚、一部で四一(シッピン)を子の特権役としている場合があるようですが、『しらぎく花札』ではデフォルトでは親の特権役としております。

但し、四一は、ルール選択画面で選択が出来るようになっております。

一試合と親について。

一試合の扱い。

しらぎく花札』でのおいちょかぶは十二局を以て一試合としておりますが、半ドン(六局)を以て一試合とする事も出来ます。

また、一試合開始時に三人に五十点を配り、これを原点とします。

つまり、十二局を終えて五十点以上になっている者がプラスとなります。

親の取決め。

しらぎく花札』では、一試合開始前に一枚ずつ札を配って数位が一番若い者を出親とします。

通常、おいちょかぶでは、親になってからの得失点が一定値に達すると親を隣に譲る事としております(巣立ちと言います)。

具体的には、親になってから

  • 胴前で定められた点数を失うか、
  • 胴前の二倍の得点を稼ぐ

と、巣立ちとなります。

しらぎく花札』でのルール設定。

おいちょかぶもポピュラーなゲームだけに、ローカルルールは多数あります。

しらぎく花札』では、そのうち以下のものを選択可能にしております。

  • これらの選択は、いずれもカブ競技のルール選択画面で出来ます。
  • 尚、カブ競技のルール選択画面は、京かぶと共通となっております。
使用する札

関東地方では花札を用いるのが正統とされているようですが、関西では株札を用いるのが正統とされているようです。

このため、どちらかを選択出来るようにしております。

親がブタとなった場合
デフォルトでは親がブタとなった場合も勝負としますが(その場合子には絶対に勝てない)、一部では無勝負にすると言うルールもあります。その場合、子の掛け金は戻されます。
親子の数位が同じ場合
デフォルトでは、親と子の数位が同じ場合は親の勝ち(親権)としておりますが、引き分けにすると言うルールもあります。その場合、子の掛け金は戻されます。
蒔き札について
蒔き札の習慣のないところもあります。その場合は、蒔き札を配らずに場札から配ります。
シチケン引き無し/サンタ引きの規制
関東ではシチケン引き無し及びサンタ引きはポピュラーな規制で、それ故デフォルトにしておりますが、特に関西ではシチケン以上でも引く事が出来たり、サンタ以下でも引かない事が許される場合があります。
四一(シッピン)
デフォルトでは四一は親の特権役としておりますが、逆に子の特権役としている場合もあります。
四一/九一(クッピン)の条件
デフォルトでは、一枚目が四か九で、二枚目が一でないと成立しないとしておりますが、この二枚の順序を問わないルールもあります。

他にも(特に関西地方などで)独特なルールも多々あるのですが、現時点では上記のもののみ選択が可能になります。

おいちょかぶに関する、よくあるご質問。

しらぎく花札』では、人間も親をやるのか?

はい、『しらぎく花札』でのおいちょかぶでは、プレイヤもコンピュータと区別せずに親をやります

  • 確かに、一部のコンピュータゲームではプレイヤに親をやらせないものもあるようですが、それは些か不自然なのでプレイヤにも親をやっていただいております。

うちでは場札は五列としているが?

多くの場所では場札は四列としていますが、稀に五列とするルールもあるようです。

レイアウト上の都合に依り、『しらぎく花札』では常に四列に固定しております。

三枚目の札を捲ろうとしたら引けませんと表示された。

おいちょかぶの場合、多くで

  • シチケン引き無し
  • サンタは引き

と言う制約を課しております。

これは、二枚の札の合計の下一桁が

  • 七以上の場合は三枚目を取る事が出来ない
  • 三以下の場合は必ず三枚目を取らなければならない

と言うものです。

関西などでは子の制約を課さない場合があるようです。

  • これも『しらぎく花札』ではルール設定でなしにする事は可能です。

胴前って何だ?

おいちょかぶでは、子の掛け金の合計額に上限を設けております。

この上限を胴前と呼びます。

しらぎく花札』では十点を胴前としております。

従って、二人いる子は両者合せて十点以上賭ける事は出来ないと言う事になります。

尚、胴前は親を降りる条件にも用いられております。

具体的には、

  • 親になってから胴前分の点数を失うか
  • 親になってから胴前の二倍の点数を得る

と、親を降りる(巣立ちをする)事となります。

おいちょかぶに出てくるコインについて。

しらぎく花札』でのおいちょかぶでは四列ある場札から一列以上に一点以上の点数を各自が賭けるようにしております。

  • 但し、胴前は厳守しなければならないので、誰かが胴前分の点数を賭けてしまうと、後の人は賭ける事が不可能になってしまいます。

このとき、『しらぎく花札』では、

  • 銀色のコインを一点コイン
  • 金色のコインを五点コイン

としております。