九蓮宝燈。
リーチ麻雀での和了役・九蓮宝燈について。
- 本記事は、フラッシュ麻雀・しらぎく麻雀の関連記事です。
概要。
九蓮宝燈とは、門前で同じスート(色)の一と九を三枚ずつ、二から八までを一枚ずつ揃え、任意の一枚を加えて和了した場合に成立する役満貫です。
門前で同じ色の一と九を三枚ずつ、二から八までを一枚ずつ揃えた場合、一から九までどの数位の牌でも和了の形になります。
実際、
- [一万][一万][一万]を暗刻、[七万][八万][九万]を順子、[九万]を雀頭として [二万][三万][四万][伍万][六万]
と取れば一・四・七万の三門待ちと取れますし、
- [一万][一万]を雀頭、[一万][二万][三万]を順子、[九万][九万][九万]を暗刻として [四万][伍万][六万][七万][八万]
と取れば三・六・九万の三門待ち、
- [一万][一万][一万]を暗刻、[九万][九万][九万]を暗刻として [二万][三万][四万][伍万][六万][七万][八万]
と取れば二・伍・八万の三門単騎となり、結局一から九まで任意の万子で和了出来る事になります。
吃・ポン・槓をした場合、例え上記の枚数を揃えたとしても任意の数位では和了出来なくなり、従って九蓮宝燈とはなりません。
九蓮宝燈は、当然ながら清一色の上位役となります。
また、一部で万子限定の役と誤解されているようですが、正しくはスート(色)を問わない役となっております。
- しらぎくさいとでも索子および筒子の九蓮宝燈を認めております。
- 例:[一索][一索][一索][両索][三索][四索][五索][六索][七索][九索][九索][九索][九索] の手を[八索]で和了
日本では、和了時の形態がこの形に準じていれば、すなわち一と九が三枚以上、二から八までが一枚以上になっていれば、九蓮宝燈が成立するものとしております(純正でない九蓮宝燈)。
-
すなわち、
- 二から八のうちある数位が二枚ありで他の数位が一枚足りない場合
- または一か九のいずれかが四枚で他の数位が一枚足りない場合
に、その足りない数位の牌で和了した場合も純性ではないものの九蓮宝燈と認める訳です。
- この場合複数待ちとなる場合が多くなりますが、特定の足りない数位の牌以外では九蓮宝燈は成立しません。
一方、本来の定義通り一と九を三枚、その他の一枚ずつ揃えて九面待ちになっている場合を純正九蓮宝燈と呼びます。
- 日本式麻雀以外のルール(中共麻将など)では、純正でない九蓮宝燈はただの清一色でしかありません。
リーチ麻雀では純正九蓮宝燈はダブル役満貫或いは五倍満貫などと別格扱いにしているところも多いですが、しらぎくさいとでは純正であろうとなかろうと九蓮宝燈は他の役満貫同様、四倍満貫としております。
余談。
九蓮宝燈は万子限定?
日本では、しばしば九蓮宝燈を万子限定役としているようです。
- コンピュータゲームの中にも万子以外の九蓮宝燈を認めない作品が幾つもあります。
実際には万子でなくても良いのですが、結構誤解されているようです。
誤解される理由はいろいろありますが、その一つとして、入門書やルールブックなどで和数字のため分かり易い万子が採用される例が圧倒的に多いのが原因の一つと思われます。
もう一つは、索子限定役である緑一色に対し、筒子限定役の大車輪があるものの、万子には対応する役がないからと言う考えもあります。
いずれにしても、九蓮宝燈は万子でなくても成立するのが本来のルールです。
九蓮宝燈を和了すると死ぬ?
九蓮宝燈に関する迷信の中で最も有名なのは、九蓮宝燈を和了すると死ぬと言うものです。
しかし、プロ雀士の小島武夫さんみたいに九蓮宝燈の和了経験を複数回持つ打ち手も実在しており、明らかに迷信と分かります。
それでなくても、日本では純正でない九蓮宝燈を認めており、難易度は更に下がっていると考えられます。
他者制作作品及び市中ルールでの扱い。
市中ルールや公式ルールで九蓮宝燈を採用していないルールは殆どと言って良いほどありません。
日本では殆どの場合純正でない九蓮宝燈も九蓮宝燈として認めております。
その一方で、万子でなければ九蓮宝燈として認めないとしている処も意外に多いようです。
他者制作のコンピュータ麻雀ソフトウェアの作品でも、純正でない九蓮宝燈を認める一方、万子でない九蓮宝燈を認めていないものが多数あります。
また、純正の九蓮宝燈を別格(ダブル役満貫など)としている作品も少なくありません。
参考文献。
- 『九蓮宝燈は、極楽往生の切符』
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- 出版時期
- 平成元年 3月
- 出版社
- 三一書房
- 著者
- 草森紳一(昭和13年〜平成10年)
著者の草森紳一さんは、同書で九蓮宝燈は万子限定にすべきと書いておられました。
また草森さんは、同書で九蓮宝燈の表記についても九連宝燈ではなく九蓮宝燈とすべきだと主張されております。
ただ、実際には中国でも万子限定としておらず、また九連宝燈と表記する事もあったそうです。